2024年6月8日
E653系 H202 55M下り「しらゆき」5号が昼下がりを走る。復刻上沼垂色。
E653系「しらゆき」の復刻塗装は1988年11月に登場した485系の上沼垂色であり、当時はグリーン車と指定席車は車内が改良され快適さを増した。
この塗装と最初に遭遇したのは新潟行き「雷鳥」23号の車窓からで見慣れぬ洗練された特急がすれ違っていった。上りの「北越」8号だった。陳腐な国鉄特急色から見た光景はまぶしいものだった。翌日の新聞ではグリーン車の車内が紹介され当時国内を走っていた「オリエント急行」に匹敵するレベルという記述がされていた。
1988年はJR東日本新潟支社でも各種塗装変更が始まり、国鉄という悪しき時代を葬り去るのに必死だったころ。
新潟支社の初期の変更車はどこかくどくあか抜けない印象だった。この数か月前登場したお座敷12系客車からようやく洗練されたものとなり、上沼垂色485系の塗装も傑作の誉れが高いものとなった。
この上沼垂色は2014年にいったん消滅したが、羽越本線全線開通100周年を記念して復活したものである。7月31日にはこの日限定で特急マークが設置される。(いなほに限る)