ボンネットバス写真集
昨日参加した新津鉄道資料館のサンクスフェア2018で購入した書籍である。
昨年若くして他界された丸谷洋一さんの作品を集めた写真集である。
偶然鉄道資料館前の店舗群を通ったら1冊あったので購入した。
(ちなみに鉄道友の会新潟支部のブースである)発行にかかわられた柏崎市のT氏もおられたので久しぶりに鉄談をして過ごした。
T氏とは年賀状程度の交流しかなかったのであるが、この写真集のことが記載されていたことを思い出した。また故人の丸谷さんのサイトも偶然見つけて「ボンネットバス」や東南アジア、中国の鉄道の模様も楽しむことができた。惜しいのは丸谷さんのサイトはもう一切の記事の追加がないことであるが往年の活躍ぶりを記したサイトであり見返すだけでも新たな発見があるのがうれしい。
T氏そして丸谷さんは鉄道友の会新潟支部在籍時代に知り合ったものである。
「すいっちばっく」という通っていた学校の鉄研の機関誌があり新潟の在来線黄金時代末期の車両たちの調査記録が克明に紹介されて一級の資料となっている。
丸谷さんはその後新潟大学に進学されそのころボンネットバスの方に活路を見出されたためかお会いすることもなくなってしまった。その後鉄道友の会も退会され、筆者も同じころに退会しているためである。
それから35年近くになり再び丸谷さんの名前を拝見したときは「彼の地へ活路を見出された」後だった。(彼の地には瀬古龍雄先生もおられるのでご一緒に活動されておられるのか?)
没日は2017年4月16日。葬儀は勤務されていた高校の教え子たちにも見送られての旅立ちだったという。*丸谷さんは次の企画「ミャンマーで活躍する日本車」も予定されておられたが実現できなくて心残りだったかもしれない。
さて、追悼写真集「ふるさと」は前回のボンネットバス写真集「ふるさと」(東日本編)(西日本編)と同名のタイトルである。ただし内容は鉄道の方に重点が置かれている。
インドネシアのサトウキビを運ぶ軽便鉄道、中国の森林鉄道や産業鉄道、ミャンマーの日本から輸出された車両たち、もちろんボンネットバスも登場し風景部門も充実している。
もはや日本では見ることのできない釜で稲の収穫をするその後ろを蒸気機関車が走る光景、牛が線路の草をはむ光景、貨客混合列車なども多数・・・
レールバス重連の運財列車も見ごたえがあった(レールバスといっても機関車のような外観で貨車も日本の高速貨物列車並みの長い編成・・・軽便鉄道のイメージではない)
風景はミャンマーバガンの仏教寺院のお祈りの光景が圧巻である。またインレー湖の夕景も素晴らしい・・・さらに人物の作品もあり中国チベット自治区のラサ市の人々の姿など見事である。 筆者の知る丸谷さんのイメージはひたすら資料を突き詰めて研究しているという記憶しかなかったが情景写真の技法も見事ということで新たな発見だった。思い起こせば1979年の国鉄水上機関区見学会の折り二眼レフカメラを持参されて撮影しておられたことを思い出した。中判機材は画質が最高によいので使っている方が多かった。
さて国内だけではなく東南アジアや中国にも進出各地をまたにかけた活躍ぶりが圧巻であった。非常に充実した生涯を送られたのは間違いのないところだったと思う。
これだけのことが行えたことが素晴らしいと感じるとともに「自らの生きざまをも問いただす」機会を受けたと言える。わずか一度だけの人生ですので悔いのないようにとおもうのですが・・・・
丸谷さんのサイトは「ボンネットバス写真集」といいこの文言で検索するとご覧いただけます.また追悼写真集「ふるさと」は新潟日報事業社より発売されています。税込み2800円です。書店にない場合新潟日報事業社に直接注文を。筆者もあちこち探したがなかったのであきらめかけていたところ入手できた。
追記 8月5日に三条市の国道289号線沿い(消防署となりで道沿いにケンタッキー・フライド・チキンがある)書店をのぞいたら新潟日報事業社の書籍のフェアが行われたらしく2冊置いてあった。