2018年10月6日 夕方のNHK総合でドラマをやっていた。戦時中の海軍の兵士たちが出ている。現在の山口県防府市にある海軍通信学校が舞台となっていた。昭和20年あの戦艦大和が沈没しもはや乗る艦もなくなってしまった厳しい戦況の様子が描かれていた。
主人公良介には妹がいたがその子は主人公が幼いころ実家の松山のへんろ道に沿った商家の軒先に人形とともに置き去りにされていた血縁関係のない子だった。春子は主人公の3歳年下の妹として仲睦まじく育てられたが戦争がはじまり主人公は瀬戸内海を渡って海軍兵学校へ。主人公の母は春子に血縁関係がないことを告げる。
春子は海軍兵学校に行った主人公の後を追って瀬戸内海を渡って 広島に向かう。
広島駅では山陽本線下り列車(岩国経由防府方面・・・当時は三田尻といった)と接続が無く広島で宿をとるが翌日原爆が投下される・・・
ドラマでは混みあって混乱する広島駅構内(セット)に響く蒸気機関車の汽笛と、広島に原爆が投下後救援に向かう主人公良介たちを乗せた列車が描かれていた。
ロケは大井川鐡道のC11と旧型客車が暗闇の中一瞬登場、他客車の様子も描かれていた。
(モケット張り客車だった 扇風機も見えた)
窓も鎧戸も閉めた暗い車内と停車中にみえた多数の青白い光・・・
呆然とする 良介たち・・・
この青白い光は原爆犠牲者魂なのだろう・・・
1945年8月といえば戦争末期で列車本数も削減され、天下の山陽本線であっても列車に乗るのも大変だったことが想像できる。
また広島から三田尻(現:防府)までの行路も相当な時間がかかったものと思われる。
8月の終わり帰宅した主人公は春子がいないことに落胆し悲しんでいた・・・・
その後よく似た人を恋人に持つが結局別れてしまう・・・・
最後に険しい四国の霊場巡りを逆うちし(通常のコースの逆を経由して八十八箇所の霊場を巡る )苦悩と決別する
脚本家故早坂暁氏の最後の作品で自らの体験をモチーフにしている。
広島駅に響く蒸気機関車の汽笛と混雑するホームを行く春子の姿が印象的だった。
戦前の時刻表は持っていないので往時がどのようだったのか・・・・