2022年5月29日日曜日

越後下田郷北五百川棚田


 2022年5月28日 三条市八木鼻と五十嵐川

三条市内北五百川の医療機関に届け物をするため出向いたが終了後 棚田が見たくなり立ち寄ってみた。

守門川 わずかに雪を冠った守門岳が見える。

日帰り温泉「いい湯らてい」から左に入り棚田の駐車場へ(公民館風の建物がある)

そこから徒歩で上っていく。

眼下には北五百川の集落が見える。一見秘境のように感じるが温泉施設があり医療機関もあるため思ったほど鄙びてはいない。

雲も多く日が出たり陰ったりで天候は安定しない 。水田の稲はまだ小さい。

不揃いな造形の棚田たち。農作業は過酷を極め(機械が使えない)放棄された水田も多い。


 苦労の絶えない棚田であるが背後の高い山に鮮烈な水源がありその水とこの界隈の気象条件によって上質な米ができるという。

棚田を降りる途中見かけた「ひめさゆり」 小柄な花で淡いピンクの可憐な花である。

日帰り温泉は好評で駐車場も混んでいた。コロナの3回目接種が終わると制限が緩和されてさらに利用が増えると考えられる。

下田郷は派手な観光地はないが自然を楽しむことに最適なエリアで再奥地「𠮷ガ平」には河川の流れを生かした釣り場がある。また八十里越を歩いて戊辰戦争で深い傷を負って会津へ敗走する河井継之助を偲んだり、雨生ヶ池 (まおいがいけ)の神秘を感じることもできよう。

アウトドアの聖地下田郷である。


1985年3月22日 弥彦線越後長沢駅 廃止直前の様子。

戦時中に一時休止(1944年)され戦後すぐに(1946年)復活したこの区間であったが1985年3月31日限りで列車の運転は廃止され今は国道289号線となっている。

越後長沢駅付近は小規模な商業施設があり買い物に来た人で賑わっているまたバス停もあり高校生の通学手段となっていてこの日バスに遭遇し高校生が降りてくるところを見ることができた。八木ヶ鼻温泉行きとなっているが終点まで乗りそうな乗客の姿は見当たらなかった。

 

越後長沢までの開業のためこの区間の鉄道は廃線となったが下田郷奥地まで伸びていれば残れたという見解も結構聞いた(今国道289号工事が行われている八十里越えを鉄道で越えて只見方面までつなぐという案)

 仮に難工事の果てに只見までつないでもほとんどが無人地帯を走る列車となり残念ながら廃線から逃れることはできなかったと考えられる。いま多くの鉄道路線で山岳地帯や山間地を走る鉄道の廃止問題が浮上している。これには道路整備、地方の高齢化社会の訪れ、それに伴う人口減少が多くかかわりコロナ感染による移動制限による利用者減少が悪影響を与えたことに起因するものである。