2018年2月11日日曜日

宮本常一が撮った昭和の情景

図書館に資料をあさりに行ったら表題の写真集を見つけたので。
宮本常一明治40年=1907年~昭和56年=981年 民俗学者。
この人のことを知ったのは昨年の秋のことである。佐渡市で写真展がされたようでNHKの夕方のニュース番組で紹介されていた。

小型のOLYMPUS PEN S ハーフ版フイルムカメラで全国各地を撮影された。
民俗学ということで各地の生活事情などを記録したものが多い。

書籍はすべて白黒写真で構成されている。各時代の風俗や習慣を切り取った写真であり、現代では見ることの叶わぬものが多数である。
記録という思想で撮影されているため量も膨大、芸術的または情緒的な写真は無い。

鉄道では東北地方の森林軌道や各地の駅の構内の乗客の様子。
新潟県内では佐渡市のものが多く、ほかに水田地帯のはさ木や今は無い直江津駅前のいかや旅館の写真もあった。 昭和30年から55年までのもので構成されているが未舗装の道路、手での田植え、茅葺の農家、檜皮葺の漁村(屋根に石が乗っている物)、農耕の牛馬、路傍の石仏の祭祀、自動車もまだ少ない時代。東京の周辺部でも茅葺が多数というのは今では考えられない話である。