2020年6月2日火曜日

夜明けの空に向かって走る

2020年5月31日 EH200-2 2081レ
いつも起き掛けにきく踏切りの音と貨物列車の通り過ぎる音・・・
首都圏から新潟を目指す貨物列車2081レの音である。
早暁の通過で見ることもなかったが晴天で光量もあるようなので見に行くことにした。
すぐに支度を整え夜が明けたばかりの道を走る。
いつもの無人駅のホームに立って2081レが通過するところを待っていた。
無人駅から進行方向は赤い空となっていた。日中は見映えのしない光景も早暁のこの時間は日中とは全く異なった世界となっていた。単なる架線柱も赤い空を背にするとどこか旅情を感じさせるものに見える。
夜明けの空に向かって走る。日は信号機の見える左手から昇る。列車はただ寡黙に走り去る。機関車とその後ろに連なる貨車の走り抜ける音が響き渡り無人の駅のホームから外れると次第に小さくなっていた。
 今となってはこれら貨物列車がかつて存在していた夜行列車の残影である。
 最後尾の貨車の尾灯が見えなくなるころ休日の一日が始まる。