2022年12月14日水曜日

山峡に汽笛が響く


 1993年3月 大糸線平岩 キハ181系

南小谷を出た大阪方面行きシュプール白馬・栂池は平岩駅で南小谷へ向かうDD16牽引のシュプール回送と交換し動き出す。山あいに汽笛とエンジンの音が響きゆっくりと181系が走り出し、やがて視界から消えていった。

手前の川は姫川で右手には平岩の町が見える。左手には温泉街もあった。1995年の水害でこの付近も様変わりし急激に過疎化が進んだ。

シュプール号が走っていた時代はまだ希望を感じることができた。長大編成の列車が頻繁に通過し大阪方面と白馬地域を結んでいたが、夏にも運転がされたこともあった。北小谷では待避線も作られ輸送力増強もされた。さらなる発展を夢見ることができた。

しかしマイカーへの移行が急激に進み 列車での移動が敬遠され衰退の方へ流れていく。2001年には運転も終わり大糸線は過疎路線となり現在に至っている。